前回の件があって以来、山内課長はパチンコの「ぱ」の字、
いや、「P」も知らない事が判明した訳で。
なんでこの会社に入ったかは、社長のみぞ知るといったところでしょうか。
ぶっちゃけ、この業界では「無能」と言われても
逆切れも出来ない山内課長。
年末の大掃除の時は、本社の壷ばっかり磨いて
満足そうにニヤニヤしていたという噂も流れています。
なにやってんの!?ヘタレうんこ野郎。
なんて言う訳ありません。
仮にも上司なのですから・・・
こんな山内課長ですが、
どうやら自分をわきまえているらしく、
色々とパチンコ店のイロハを覚えようと
日々精進している訳です。
凄いじゃないですか。
あの歳(推定50)で、まだ向上心が旺盛。
この人はホントに化けるかもしれません。
前回に続き、期待が胸をイッパイにします。
胸焼けしそうなほどにイッパイです。
で。
向上心が旺盛な山内課長は入替え作業の現場にも現れました。
でもね、
あんたが来てもやる事無いよ?
ホールコンの設定でも覚えるのでしょうか。
そんな私の期待を見事に裏切り、色々と聞いてくる。
山内「クロノスくん。入替え作業大変だね」
見りゃ分かんだろが!
クサレポンチ!なんて思いませんよ♪
仮にも相手は上司なので。
皆様には幾度となく言ってきましたが、
私はれっきとした社会人の大人なので、
そんな子供じみた反応なんてしません。
心は大平洋よりも広いですから。
私「慣れればそうでもないですよ」
ニッコリ( ^∀^)
山内「へ〜。全部自分達でやるんだね」
私「そうですね」
山内「んで、台はこれで打ち付けるんだね〜」
私「そうですよ」
山内「じゃあ、これは・・・」
私「・・・すみません。作業続けてもいいですか?」
山内「ああ、スマン。どうぞ」
見事なあしらい。
我ながら完璧である。
流石に山内課長も作業を邪魔しては悪いと思ったのか、
事務所に入っていきました。
きっと今頃、店長達とパチンコ業界の勉強でもしてるのでしょう。
この山内課長はきっと大物になる。
部下である私に何の躊躇も無く教えを請うこの姿勢はスゴイ!
この時点で私の胸は期待で噴き飛んでます。
肺とか気管支とかそんなのどこかに飛んでいきました。
作業も進み、ここからが私の腕の見せ所。
的確な指示とナイスなフォロー。
これが無いと入替え作業は何時間かかっても終わらない。
この姿を是非、山内課長の目に焼きつけてしんぜよう。
山内「お〜い!クロノスく〜ん!」
遠くで叫ぶ声がする。
私「はい!何でしょう」
私は山内課長の所まで駆け寄り、
私「どうしました?」
山内「タバコ買ってきて」黙って見てろ。クサレポンチ。
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