このスターフィールドは業界歴が結構長く、
前にいたパチンコ店では「副店長」を勤めていたそうな。
期待の大型新人です。
下っ端からの叩き上げなので、そりゃもう期待はMAX!
そんな「スターフィールド」(メンドくさいので以後「スタフ」)
一ヶ月も経った頃。
スタフ「クロノッチ!今度、入替えあるじゃん?」
おいおいちょっと待ちやがれ。
「じゃん?」だと?
腐っても俺はお前の上司だぞ?
馴れ馴れしいのは、お前のその顔にくっついてるホクロ位にしてくれ。
でも、期待の新人なんで多少は許します。
私「ああ、あるけど。何?」
スタフ「今度、入替えの準備やりたいんだけど?」
ほうほう、なるほど!やる気はあるみたいだね。
副店長をやっていたってことは、もちろん私より知識があり、
私のできないあ〜んな事やこ〜んな事ができちゃったりする訳で。
入替え作業ごとき、寝ながらでもできる訳で。
そんなこんなで早速、実力を見せつけに来たわけだ。
私「いいよ!やってみな。」
スタフ「了解です」
私「全部出来るでしょ?」
スタフ「当たり前じゃん♪」
さすが!
私の目に狂いはなかった。
そんなもうすでに実力は役職レベルのスタフ。
そりゃ副店長やってりゃ当たり前です。
タメ口なんてどうでもいいです。鼻が高くったってピノキオよりマシです。
近々、私と組んでこの店を背負って立つ人材です。
そして入替え前日。
私「準備は終わった?」
スタフ「完璧!」
私「そうか。どれどれ・・・」
あれ?
配線が違うや・・・
やだなぁ〜、接点と電圧を間違えてるよ・・
イージーミス!
ジス ミス イズ イージー!久しぶりだからしょうがないね。
私「配線、接点と電圧を間違えてるよ。」
スタフ「接点?電圧?何それ?」
はぁ?おいおい冗談は顔だけにしてくれ。
そんなの配線の基本中の基本だぜ?おい!
・・・
あっ!そうか!
そういえば昔、配線屋みたいなのを頼んだ事があるな。
前にいたお店では配線をやっていないんだ!
危なく切れて人間関係を崩壊させるところだった・・・
知らない事は罪じゃない。
それを教えない前の店の店長が悪い。
私「そうか・・え〜っとね・・(説明省略)」
スタフ「そうなんだ〜、へぇ〜」
私「んじゃ、次から宜しくね!」
スタフ「は〜い」
さて、次は一応台番を確認っと。
・・・
・・・
おろっ?枠番号とセル番号が違うやんけ。
ハハ・・これは・・
ミス・・・だよ・・な?
私「番号が違うんだけど」
スタフ「んぁ?何それ?」
オイコラちょっとまて!副 店 長 だ よ な ?
そのうまそうな首筋から吸ってやろうか?
それともハンマーで脳みそ耕してやろうか?
と、冗談で言ってみたくなりましたが、
心が冗談じゃないので止めました。
私「あのね、番号はね、(説明省略)」
スタフ「あ〜!ナルホドッ!」
私「分かった?んじゃ取り付けもよろしく」
スタフ「それは任せろ」
副店長ともなれば、こんな細かい事はやらないのかもね。
確かに、セル替えとかは副店長の仕事じゃないし。
検査とか、釘調整とか、色々なマネジメントが仕事だからね。
そして、入替え当日。
やはり手慣れたもので、スパンスパン取り付けていく。
流石は副店長だったというところでしょうか。
無事、取り付けも終わったようで、
私は最後の確認作業に入りました。
私「あ〜!釘が出てる!これ直して!」
釘が出てると
イトキンに怒られるからね。
私「傾斜は・・・オッケイ!」
傾斜が違うと
イトキンにシバかれるからね。
ふ〜!終わりかな?
あっ!そうだっ!
一番肝心な台番をみなければ!
これが違うと検査が通らないからね。
私「台番は・・・と・・・」
・・・・・
違う・・・よな?
私「スタフ!ちょっと」
スタフ「どうしたんすか?」
私「台番が違うんだけど」
スタフ「あ〜すんません」
私「一応聞くけど、入替え作業やったことあんの?」
スタフ「ないっす」
私「おまえできるって言ったよな?」
スタフ「できるような気がしただけ」
ブチリッやっぱり脳みそ耕してやる。
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